菜種梅雨の意味とはどんなもの?時期はいつまで続く?別名はあるの?
菜種梅雨ということを聞いた時、聞き慣れている方ならともかく、そうでない方にとっては「どういう意味なんだろう?」と思われるかと思います。
「梅雨って言葉が入っているから、6月から7月頃のあの梅雨と関係しているのかな?」など色々考えたりもするかと思いますが、実際のところはどうなのか気になりますよね。
ここでは、菜種梅雨の意味とはどんなものなのか、時期はいつからいつまで続くのか、菜種梅雨の別名はあるのかなどをご紹介しますので、よろしければご参考になさってみてくださいね。
菜種梅雨の意味とはどんなもの?
菜種梅雨(なたねづゆ)とは、菜の花が咲く頃に降る長雨のことを言います。
季節が冬から春に変わるこの頃の時期になると、冬の時期に本州に張り出していた高気圧が北の方に偏り、その北の方に偏った高気圧の南側に沿って冷たく湿った北東気流が吹いたり、本州の南岸沿いに前線が停滞するようになります。
このような状態の時というのは、本州の南岸には小低気圧が発生しやすくなり、梅雨の時のような雨が降り続く日が続いたりするのですが、この菜種梅雨の特徴としましては、本州の南岸沿い(太平洋側)にかけて起きる現象で、本州の北岸沿い(日本海側)ではあまり見られない現象だったりします。
また、菜の花が咲く頃の長雨と言われるように、菜種梅雨は本来、春の季節に降る長雨を指していましたが、近年では、温暖化の影響や暖冬傾向の影響により、冬の時期である2月に起きることもあります。
菜種梅雨の影響により、3月の月間日照時間が少なくなくなることもしばしばありまして、「卒業式・終業式はいつも雨」とか「花見には傘などの雨具が必需品」などと言われてしまうこともありました。
他にも、菜種梅雨の影響により野菜の生育不良が起きることもあります。
本来、雨というのは草花や木たちにとっては花を咲かせるためや育つためであったり、人の生活にとっての恵みの雨だったりしますが、雨が降り過ぎてしまうと、悪い影響へと繋がってしまったりしてしまうため、長雨は良いイメージを持たれなかったりすることがあったりします。
また、菜種梅雨はこの時期を示す「季語」や「時候の挨拶」として使われることもあります。
菜種梅雨の時期はいつまで続くの?
菜種梅雨の時期はいつからいつまで続くのかですが、例年では「3月中旬頃~4月」にかけて雨が降り続く日が続いたりします。
上記でも触れましたが、近年では、温暖化の影響や暖冬傾向の影響により、2月に繰り上がることもあったりするなど、菜種梅雨の時期が早くなることもあります。
菜種梅雨の別名ってあるの?
菜種梅雨の別名はあるのかですが、別名はあります。
菜種梅雨の他に、
・春の長雨
・春雨(はるさめ)
・催花雨(さいかう)
・春霖(しゅんりん)
などと呼ばれることもあります。
「春の長雨」や「春雨」というのは聞いたことがある方も多いのではと思います。
前線を指す時でも、6月から7月頃の梅雨では『梅雨前線』と呼ばれたりしますし、秋の長雨の時には『秋雨前線』と呼ばれたりするように、菜種梅雨の時期の長雨の時には『春雨前線』と呼ばれたりしますので、「春雨(はるさめ)」という言葉はよく耳にされていたりするのではないでしょうか。
「催花雨(さいかう)」は、桜をはじめ、様々な花を催す(咲かせる)雨という意味があります。
「春霖(しゅんりん)」は『春霖雨』とも呼ばれ、《霖》は長雨の意味でして、春の長雨のことを意味します。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
梅雨には、その時期を示す言葉があったりしますし、菜種梅雨にもさまざまな別名があったりしますので、聞き慣れない言葉もあるかと思います。
梅雨の時期は年に数回あるわけですので、それを聞いただけでも憂鬱になる方もいらっしゃるかもしれませんが、菜種梅雨の時期が過ぎると、新緑の季節となりますので、爽やかで気持ちの良い季節が待ち遠しいですね^^